立憲民主党 福山哲郎幹事長 演説全文(10月21日新宿)
<枝野立て>
皆さんこんばんは。道路の向こうにいらっしゃる皆さんもありがとうございます。雨の中、本当にこんな多くの皆さんに東京大作戦FINALお越しをいただきました。心から御礼申し上げます。ありがとうございます。
10月の3日に政党の届出をして、枝野さんが一人で立ち上げた立憲民主党の、新米幹事長、福山哲郎でございます。よろしくお願いします。枝野さんが下にいるので、すいません、主人公はちょっと待っていただいて、少し私の話お付き合いください。お願いします。
10月の1日の夜中に、枝野さんと私は、どうしようと話し合いをずっとしていました。多くの仲間が、先ほどお話しをされた井戸さん、海江田さん、全国の仲間が、選挙区を追われるかもしれない。無所属で出ろと言われるかもしれない。選挙に出られなくなるかもしれない。そういった中で、みんなどうしようと思っていました。
それは皆さん、政治家が候補者個人の話ではないんです。安倍政権を倒したいと、満を持して、その政治家や候補者の後ろ側には、背中には、たくさんの支援者がいて、準備をしていたからです。その人たちをどうしたらいいのか。枝野さんは、無所属で埼玉で出れば、勝っていたかもしれない。そして、声をあげても誰が来てくれるかも分からない。お金もありませんでした。あ、うそです。今もありません。
そんな中、もう一方では、SNSで、インターネットで、電話で、FAXで、枝野立て、枝野立て、枝野立てと、皆さんから多くのお力を頂きました。本当にありがとうございます。不肖私のような者にも、「福山、政党が信頼できなくなった。どこに入れていいのか分からなくなった。この国の政治はどこに行くのか。」本当に多くの皆さんから声を寄せられました。枝野さんは、「福山さん。やりましょう。やるしかないですね。」と言って、1日の記者会見にたった一人で臨まれました。
そしたら、皆さん、多くの仲間が、立憲民主党でやりたいと、集ってくれました。そして、候補者だけではありません。多くの国民、市民の皆さんが、よく立ったといって、こんなに多くの皆さんにご声援を頂くようになりました。今日はこの新宿だけではなく、全国で、SNSでご覧をいただいている方もいらっしゃると思います。新しい政治スタイルの幕開けです皆さん。
<民主主義、立憲主義を取り戻す戦い>
少し私のことも聞いてください。私は参議院議員です。じっとしていたらよかったのかもしれません。しかしながら、まさにこんな小雨でした。2年前の9月の19日、国会の前に、10万人近い国民、市民の皆さんが、安保法制反対でお集まりをいただいている。夜中の1時の国会で、強行採決をされた後に私は、演説に立ちました。「民主主義、立憲主義を取り戻す戦いは、ここから始まります。」と私は演説しました。そしてその後、国会の周りに、本当にこんな雨の中でたくさん来ていただいている方々の前で、「今は負けたけど、これから一緒に戦ってください。」と、私はお願いをしました。
その私は、希望に行けますか。行けないでしょう、皆さん。行かないなら、こっちからご免こうむる。そして、わがままをして、枝野さんの下で、お手伝いをしたいと言って、今ここに立たせていただいています。安保法制を追認するような憲法9条3項の改正なんか、認めるわけにはいきません。
<発言できる社会と政党>
私たちは、自由で公正で、多様性を大切にする社会を作りたいと考えています。国会を見てください。共謀罪、特定秘密、安保法制。自民党の議員は、安倍さんの官邸ににらまれると言って、誰も何も発言しない。強行採決の片棒を担いでいる自民党の議員が、100人いようが、200人いようが、300人いようが、何も発言しないなら皆さん、いないのと一緒じゃないですか。
立憲民主党に、今集っていただいている仲間は、筋を通して、国会で今すぐにでも論陣を張っていただける仲間が揃いました。どうかお力を頂きたいと思います。
<息苦しくない社会>
また、ヘイトスピーチ、障害者差別、虐待、LGBT差別。今国会で自由な議論ができないのと同様、安倍政権になって、この国はなんとうっとうしい、息苦しい社会になったんでしょうか。この国は、もっと寛容だった。この国は、もっとみんなに優しかった。人にレッテルを張って、排除と分断を進める、安倍政権のような、うっとうしい息苦しい社会からは、どうかおさらばをしたいと思いませんか皆さん。
先ほど小島慶子さんが言われていました。人は違った人生があっていいんです。人は違った生き方があっていいんです。障害を持った方も、LGBTの方も、そして、例えば、ひとり親で一生懸命子育てをしている人たちも、みんなそれぞれの人生があって、それぞれ生きてるんです。そのことを、異なったことを認め合い、ゆるし合い、そしてお互いが一緒に生きていく社会を、我々立憲民主党は、枝野さんと共に作っていきたいと考えます。
<リアリズムとして一日も早い原発ゼロへ>
東日本大震災のときに、枝野さんは官房長官でした。私は副長官でした。原発が一度暴れ出したら、人間の手にはどうしようもないことを最も痛感している二人です。原発は一日も早くゼロにしたい。我々の政権のときにつくった固定買取制度で、再生可能エネルギーはなんとこの5年で、原発約20基分設備ができました。省エネ技術も、燃料電池も、世界中は原発ゼロのライフスタイルづくりの競争に入っています。日本ができないわけはない。使用済み核燃料や、原発立地地帯の雇用の問題。いろんな課題を全部、リアリティを持って、リアリズムを持って、実行計画を作っていきたい。そうお約束をさせていただきました。
いまだに福島の皆さんに、本当にご迷惑と、ご苦労をお掛けしています。その責任を、枝野さんも私も痛感しているからこそ、イデオロギーなんか関係ありません。原発ゼロは、この国の進むべき道だと、私たちは考えます。
<監視をしてください>
泣いても笑っても、この選挙あと2時間になりました。マイクを使えるのは2時間です。マイクを使えなくても12時までで選挙は終わります。どうか皆さん、もう少し、皆さんのお時間と携帯とネットワークを貸していただけませんか。LINEでも電話でも、何でも構いません。片っ端から比例代表は立憲民主党。選挙区立憲民主党の候補者が出ているところは、何とかしてほしい。どうか最後の最後まで、最後の最後までお力を頂きたい。心からお願い申し上げる次第でございます。
明日、結果が出ます。どのような結果になっても、私たちは、それが国民の思いだと受け止めなければなりません。選挙は、今日で終わります。しかしながら、皆さんの声に枝野さんが背中を押されて、このできあがった立憲民主党は、明日から皆さん、スタートします。選挙で終わりではありません。国民の皆さんから頂いた議席と、一緒になって戦っていただいた国民の皆さんと共に、立憲民主党という新しい政党を作る作業を、一緒にやっていただけませんでしょうか。
枝野勝て、枝野勝てと、多くの皆さんにお集まりをいただいたこの立憲民主党は、一過性や、一時のブームで終わらせては駄目だと私は考えています。ともすれば選挙が終わったらすぐ永田町に引きこもってしまう政党。そうならないために、枝野さんと私も、懸命に努力をします。支えていただきたいのはもちろんですが、それよりも重要なのは、チェックをしてください。監視をしてください。皆さんが応援をして作り上げてくれた立憲民主党が、永田町の中に引きこもらないように、国民から離れないように、どうか監視をしていただいて、共に、共にこれからも戦っていただきたい。そのことをお願い申し上げたいと思います。
<一緒に笑ってください>
結びに、結びに個人的なことだけ言わせてください。私は2012年に総選挙負けた後、仲間がみんな落選をして、地域に戻りました。苦労していました。その中で、テレビに出たら、政権の失敗したことも含めて、笑っちゃいけないと思って、テレビに出たとき私は、笑わないようにしていました。特定秘密、共謀罪、安保法制、国民の意向に反して、立憲主義を壊されているのに、本当に力不足の野党の人間が、テレビでは笑っちゃいけないと、ずっと心に決めていました。明日、我々が思っている結果以上に、国民の皆さんに力を頂いたら、枝野さんと、テレビの前で笑いたいと思います。そしたら皆さんも一緒に、笑ってください。
まっとうな政治を取り戻すため、右でも左でもなく、前へと、12日間、走り続けてきてくださった枝野幸男代表に、マイクをバトンタッチします。ありがとうございました。
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