立憲民主党 枝野幸男代表 演説全文(11月3日国会前)
皆さんこんにちは。立憲民主党代表の枝野幸男です。
今日は文化の日。そして、日本国憲法公布から71年。そして、立憲民主党がスタートしてちょうど1か月の日でございます。
多くの国民の皆さんに背中を押されて、立憲民主党を立ち上げました。その背中を押していただいた大きな力の一つが、安保法制以来、この国会周辺をはじめとして、全国各地で「立憲主義を守らなければいけない。今の流れを食い止めなければならない。」ということで、頑張ってこられた皆さんの声であったということを、この場で改めて皆さんに、感謝を込めてお伝えをさせていただきたいというふうに思っています。
おとといから特別国会が始まって、第48回衆議院選挙で当選をしたメンバーが、国会議員としての仕事を始めました。国会議員は、なぜ国会議員であるのか。そしておととい、首班指名選挙で、安倍晋三さんが総理大臣に選ばれましたが、なぜ安倍晋三さんは、内閣総理大臣としての権限を預かっているのか。それは、選挙に勝ったからというのは、半分でしかありません。憲法というルールに基づいて、こういう手続で選ばれた人に、国会ならば立法権、内閣総理大臣ならば行政権が委ねられているにすぎません。
したがって、この自分たちの権限の根拠である憲法に従って、権限を行使しなければ、正当性はあり得ない。この立憲主義は、右も左もない。近代社会であるならば、当たり前の大前提である。21世紀に立憲主義を掲げなければならないということは、本当に情けない。恥ずかしいことではありますけれども、しかし今、掲げざるを得ない。そういう状況にあるという中で、多くの国民の皆さんと共に、この立憲主義を取り戻す戦いの先頭に立っていく決意であります。
確かに、国会で我々は少数派かもしれません。でも、議院内閣制、代議制民主主義というのは、選ばれた人に白紙委任をしているわけではありません。立憲主義を守るというのは、選ばれた人間にとっての最低限の前提条件でありますし、あるいは9条を改悪していいよという白紙委任をしたわけではないということ。そのことは、私はしっかりと安倍総理にも、そして、多くの国民の皆さんにも訴えていかなければならないというふうに思っています。
私自身、反省も含めて、これまで永田町の内側を向いた政治が、あまりにも重きを置いてこられたのではないか。そんな思いをしてきています。私たちは、国会の中の戦いと、国民の皆さんと共に歩む戦い、車の両輪として、これから立憲主義を取り戻すために、頑張っていきたいと思っています。
そして是非皆さんにも呼び掛けたいと思います。まだこの立憲主義の危機、日本国憲法の危機というものを、同じ思いで感じていただいている国民の方は、必ずしも多くありません。私たちも皆さんも、内側を向くのではなくて、外側を向きましょう。今気付いていない人たちに、しっかりと気付いていただいて、より幅広く、より大きな輪を広げていく、その戦いの第一歩を、この11月3日、日本国憲法が公布をされたこの日、この国会前から、スタートさせていこうではありませんか。私たちもその先頭に立って、皆さんと一緒に頑張ります。私たちは、皆さんと一緒に頑張っていきます。ありがとうございました。
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