立憲民主党 枝野幸男代表 演説全文(10月8日新橋)
立憲民主党代表の枝野幸男です。大変ご心配をお掛けをし、大変お待たせを致しました。しかし、安保法制の強行による立憲主義の破壊。共謀罪に象徴される表現の自由に対する侵害。あるいは国民生活が、アベノミクスという名の、強い者だけをより強くして、分厚い中間層が壊され、貧困が増大をする、国民が分断をされる。ヘイトスピーチに象徴されるように、異論を、少数を、排除・排斥する。こうした今の日本の政治のおかしな流れ、日本社会の破壊。こうしたものに対して、このままでは駄目だ、これではおかしい。私は多くの国民の皆さんがそう思っておられると、確信をしています。
安保法制の戦い以来、市民連合の皆さんを中心として、本当に幅広く、もはや右や左ではない、国民の声を聞け、暮らしからの民主主義を作り直せ、立憲主義、権力者が勝手にやっていいわけじゃない、ルールを守れ。この声は、日本全国に幅広く、本当に広がっていると思います。こうした皆さんの声を、しっかりとこの総選挙を通じて、国会に反映させていかなければならない。残念ながら、この10日余りの間で、一番大きな勢力を持ったその声を受け止められなければならない、その力がばらばらにされてしまいました。しかしこれでは駄目だ。幅広く今の政治、今の社会の危機に対して立ち向かう、もう一つの受け皿を何とか作らなければならない。本当に、10月に入ってから決断したんです。
まさか60人を超えるような仲間が、この本当に短い期間で何とか立ち上げた党から、小選挙区で戦ってくれる。あるいは、厳しい選挙だけれども、無所属でちゃんと筋を通す。こんな仲間がたくさん出てくれるとは正直思いませんでした。でも、これは皆さんが背中を押してくれたからだと私は思います。その声に応えて、立憲民主党だけではなくて、社民党さんも共産党さんもそれぞれ、決めている候補者を下ろすというのはいかに大変か、私もよく分かっています。それぞれの党の立場を越えて、市民の皆さんの声を受け止めて、努力をされた両党の皆さんに、私は敬意と感謝を申し上げたいと思います。
この戦いは、政党の戦いではありません。右か左かという古いイデオロギーの戦いではありません。民主主義と立憲主義を前に進める。上からの権力的な、国民の声を聞かない間違った民主主義に対して、草の根からの、国民の声に基づく民主主義をもう一度立て直す。その第一歩にする戦いだ。私も、私たちも、この戦い、一人でも多くの、市民連合の皆さんからご要請を受けた政策をしっかりと実現をさせる、そのためにぶれずに頑張る仲間が当選できるように、頑張ってまいります。
しかし、この戦いの主役は、枝野幸男でもない。立憲民主党でもない。それぞれの政党でもありません。ここにお集まりをいただいている、そして全国各地にいる、この安倍政権での5年間、おかしいぞ、変だぞ、そういう思いで声をあげてきた皆さん、声をあげられなかった皆さんまで含めて、この機会に声をあげる。皆さんこそがこの戦いの主役です。
必ずこの戦いを勝ち抜いて、まさにみんなのための政治を取り戻しましょう。国民のための政治を取り戻しましょう。立憲民主党は、その中でしっかりとした役割と責任を果たしていきます。私もその先頭に立ちます。しかし、私には、あなたの力が必要です。どうぞ力を貸してください。ありがとうございます。
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